または僕は如何にして部屋の隅で膝を抱えるのを止めて駄エントリを吐き出すようになったか。
どうにも僕は社交的とは程遠い性分のようで、あまり慣れ親しんでいない人と一緒にいるとフラストレーションが溜まってしまう。一日外に出て自室に帰ってくると、もう動けなくなるくらいに。
部屋に辿り着きドアを閉めるたび、まるで体中の骨が皮膚を突き破るような激しい心の痛みを感じる。いつのまに、僕はこんなものを抱え込んでしまったのだろう。
『雲の向こう、約束の場所』 藤沢浩紀
こんな性情じゃあ社会に出てやっていけないっていうのは知っているのだけれど、だからといって今更自身の心の在り様を変えられるわけでもなく、対症療法的に鬱憤をテキストに書き出すことで平衡を保とうと思った。まるで、次々と迫り来る大波に向かって大砲を打ち込んで、その波を吹っ飛ばすような勝ちの見えない戦いだけれど。
S_exというのはexternal entropyの意で、モヤモヤが籠ってエントロピーの高い状態からエントリというガス抜きをすることで自らはエントロピーの低い状態になりたい、という想いを込めている。エントロピーがどんどん高くなってしまうと、この宇宙の最後と同じように、熱的死を迎えるだけなので。加えて、夾雑物を除いて自身は高純度（six-nine;99.9999%）になれば、銅線や太陽電池用シリコンのように、人様に役立てる材料になれるのではないか、と。
もちろん、対面コミュニケーションに障害を持つハリネズミがギリギリのところで他人と繋がっていたい、という一縷の希望のような成分も否定できない。ブログを始める際にはてなを選んだのも、はてなの持つSNS的な側面に依拠していると思うし。
